NPO法人
   都市農家再生研究会
          WEB NEWS


 
 NPO法人都市農家再生研究会  100-0014東京都千代田区永田町296 十全ビル405号
 TEL:03(6206)1710   FAX:03(3506)1701 e-mail: webmaster@toshinouka.com

2018年2月27日


生産緑地指定から30年経過時の都市農家の選択肢
平成30年度税制改正大綱の閣議決定でより明確に

“宅地の大量出現?”“地価大暴落?”など、「生産緑地2022年問題」として注目を集めている“生産緑地”の選択肢が、「平成30年度税制改正大綱」によりかなり明確に絞られてきた。今後の国や自治体、社会や不動産市場などの動向によって、都市農家の判断がどの方向に傾くか注視が必要。また税理士など相談を受けやすい立場の専門家は、法改正や新税制などの説明にとどまらず、今後は生産緑地対策の総合的で的確なアドバイスまでをも求められるようになる、と税理士向けセミナーで講師を務めた藤田壮一郎・日経団ビジネス開発㈱社長(NPO法人都市農家再生研究会専務理事、一級建築士)が、専門家の役割の重要性を強調しました。


TKC東・東京会セミナー
税理士・会計士の全国組織TKC東・東京会(資産活用委員会・積水部会)が2月9日に東京・丸の内の鉄鋼ビルディングで開催したセミナーで、昨年の生産緑地法の一部改正(6月施行)に次ぐ平成30年度税制改正大綱(12月閣議決定)の生産緑地関連税制に触れ、4年後の2022年に都市農家が選べる生産緑地の選択肢が3方向に絞られてきたとして、各ケースごとに解説し、今後は専門家の役割が重要になると語ったものです。

<生産緑地の選択肢>
指定後30年までに特定生産緑地指定の申請を行い、さらに10年間これまでの厳しい制約と優遇措置をそのまま受け入れる。
指定後30年時に“買い取り申出”を申請して宅地化を目指す。
特定生産緑地の指定手続きをせず、指定後30年時を迎えてもそのまま生産緑地を維持しながら状況を見て宅地化を目指し、激変緩和措置を経て、“買い取り申出”をする。(この場合、激変緩和措置を経て宅地並み評価となる)

現在、東京都には生産緑地が全国で最も多い13,296.4ha(約1000万坪、平成27年3月国交省調べ)もあり、その約80%に当たる800万坪が2022年に宅地化も可能な“買い取り申出”ができる“指定後30年”を迎えます。

1992年(平成4年)の指定からすでに25年を経た今日、生産緑地の周辺環境は市街化の進行により大きく変化しています。また、生産緑地を所有する都市農家も、農業で生計を立てることは困難になり、マンション・アパート経営などに重点を移すなど、収入構成や生活形態まで変化しています。

しかし、都市農家にとって主要資産である生産緑地対策を検討するということは、将来的に収益の安定化を確保・維持・継続していくため、“今後の生計の柱を何にするか”という大きなテーマと取り組むことでもあります。また、相続税や固定資産税、納税猶予などの重圧から解放されるためには、4年後の“指定後30年”ではなく現時点で可能で、しかも収益の安定化につながる生産緑地の活用方法を探る必要があります。

藤田講師は、このような都市農家の現状を説明し、顧問税理士が生産緑地所有者の相談を受けた場合、都市農家がより良い選択ができるように、3方向の選択肢による“指定後30年”時対策に加え、次のような対策も含め、多角的な視点による、総合的なアドバイスができるよう努めることが理想と語りました。

たとえば、相続税や固定資産税対策などで生産緑地の相談を受けた場合

1.現時点でも可能な生産緑地の活用方法
一括前払い補助金が活用できる社会福祉法人の特別養護老人ホームへの50年定借を活用
条件によっては現在の生産緑地のスペースが活かせる「換地手法」の可能性を検討 
2.生産緑地以外の資産を見直し解決する方法
余剰宅地や重要度の低い宅地部分の活用方法の見直しと新たな活用の可能性の検討 
 ② 採算性が悪い事業の転換や事業用地を有効活用する方法の検討
 ③ これまで避けてきた貸宅地(底地)を見直し、底地権者・借地権者相互にメリットがあるような活用方法の可能性の検討 等々



これまでに相続税対策や生産緑地対策の相談を受け、再生に導いた事例について、総合的、多角的な視点で解決策を探ることにより、様々な対応策があることを、写真や図面を用いて解説しました。

詳細の問い合わせは下記へ。

    NPO法人都市農家再生研究会 事務局   TEL 03-6206-1710  

日経団グループのホームページ
    日経団ホームHPへ        日経団ビジネス開発㈱HPへ     NPO法人都市農家再生研究会HP